平成29年3月6日月曜日の修法記

 本日は鎮魂行の後に少年拳士に混ざって基本修練・移動稽古を行いました。一般拳士の稽古が開始する時間になるとそちらに混ざり基本修練を行いました。
 その後、道院長による全体指導が行われました。

 二人一組になり、はじめに氣のキャッチボールや上体起こし、手首を捕まれた形や上腕を押される形で相手と意識をあわせる修練を行いました。

 その後、人間の意識についての解説がありました。
 人間の意識には、顕在意識・集合的無意識(潜在意識)・宇宙意識があります。経絡とは縦と横の流れのことであるが、現在は外経絡など横の繋がりである自他の集合的無意識の繋がりに片寄りやすくなってしまっています。これは人気を求めるような、心理学で言う承認欲求を満たしたいというような状態であり自傷行為や批判などもこれに相当します。エネルギーは水と同じで滞ると腐ってしまいますので常に流し続けないといけません。集合的無意識のような横のやりとりでは必ず滞りが起こってしまいます。なので我々が目指すのは縦の繋がりである宇宙意識との繋がりを強くすることです。天と地がありその真ん中に人間が存在する天地人という言葉のイメージです。顕在意識や外経絡に頼っていると居付きが起こってしまいます。
 人間の経絡の状態や野口整体で言われる体癖というのが考え方にも影響を与えます。そういったものを超えてぼーっとすることが出来れば、大切なお話をする場でも自然と話がでてくるのです。武術では前屈立や後屈立というのは経絡の流れを操作しているのです。外経絡が伸びてしまうと崩れてしまったり、身体を固めると相手と繋がってしまうということが起こります。真っ直ぐに立つというのは難しいのですが、相手に頼らないつまり天と地に繋がるというのが大切です。武術では相手の意識を受けずに相手の価値観を変えるようにします。天地に繋がるとは自己完結しているとも言えます。

 そのような解説の後に、立った状態で掴みに来た相手に対して真っ直ぐに座る形を行いました。

 続けて解説をされました。
 人生にとって大事なのは運と徳であります。運は滞っていないということが大切です。顕在意識に頼ってしまうと滞ってしまいます。その運をつけていくのに徳が必要になります。徳はさらに陽徳と陰徳に分かれます。陽徳とは表彰をうけたり報酬を得たりといったことです。それに対して陰徳は表に出ないような徳であり人知れず行われることです。陰徳を行うこと、あらゆるファクターを集めることができるのです。「シン・ゴジラ」という映画がありますが、これは普段は日陰者であった陰徳を積む科学者が活躍するという側面があり面白い内容です。

 今度は先ほどと同じ形で、不動明王をイメージする形で行うように指導されました。
 不動明王は剣と縄を持っていますが、決して腕を振り上げていません。常に自分の方に引き寄せています。振りかぶることは執着することに繋がるからです。

 最後に氣を感じたり交流する修練を行いました。
 お互い向かい合って立ち、片方が合掌構・神社で手を合わせた形(指先が相手の方に向く)・人差指で相手を指差すということを行いそれぞれの感覚の違いを体感しました。指の向きが変わるだけで氣の出方が変わるのです。また後ろ指を差すというのは本当に相手に生霊を飛ばすことになるので良くないのです。
 次に氣を交流させるのに両手と額を合わせる形と、背中合わせに立ちました。こういう形をとると色々なものが交流します。そうして氣を合わせた後に再び合掌した状態で対面すると相手に対する違和感が減り、リラックスしていられる互いの距離が近くなります。武術家というのはこういった形を作らずに相手と交流してしまうのです。
 また護身というは「護身」と書きます。守身とは書きません。「護」とは加護などという言葉でも使われますが、ついてくるものなのです。護身を身に付けると自然と良く無いものに近寄らないようになります。「守」では技や体力による勝負の世界になってしまいます。天地と繋がり縦の流れを強くすることが護身に繋がる大切なことなのです。

〈考察〉
 陰徳や天地と繋がるというお話がありましたが、これらは全く新しいことではなくて、今までの説明から視点を変えた見方からの指導ではなかったのかなと感じました。
 陰徳を積むのが良いと言っても、「さぁやるぞ」という意識で行ってしまっては顕在意識を強めてしまうのではないかと思います。運を良くするとか、何かの見返りを期待して行う時点で自分が自分に賞賛を与えています。そうではなくて自らの感性に従って、ついやってしまうとか没頭している状態で我を取り除いていく事が重要ではないでしょうか。いま自分の内面をどう感じているのか?快か不快か?というのを淡々と見ていき感性を深めていく事が、天地と繋がり陰徳を積む方向に自動的に向いていくのではないかと感じました。

以上です、有り難うございました。
(柴田 千博 記)

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