令和2年2月19日木曜日の修法記

本日は基本稽古を行った後、復習科目として「逆小手 前指固」「逆小手より裏返投 裏固」と「合掌突落」の研究を行いました。

副道院長には以下のようにご指導頂きました。

基本 「後受身」
●攻撃してくる相手を感じる
受身をしようとする時は、攻撃してくる相手を常に意識しないといけません。後受身の場合は後ろから来る相手を意識出来ているかが大切です。実際に後ろに人に追いかけてもらうとよく分かりますが、ゆっくり受身をしたり動きが小さいと追い付かれてしまいます。攻撃してくる相手を意識して、素早く大きく受身をするよう心がけて下さい。

「逆小手 前指固」
●止まらずに速く掛ける
一つ一つの動作をやっては止め、やっては止めている人がいますが、まずは止まらず速く掛けるよう意識して下さい。素早く目打をしたその動きの流れで逆小手を掛けて前指固を行う。この一連の動作を区切らずに行い、最後の固めの形を先に意識して途切れさせないよう掛けて下さい。

「逆小手より裏返投 裏固」
●筋骨格系を理解して掛ける
前指固をする時に、腕だけを極めようとしてもなかなか極りません。相手の腕の筋肉がどこからどう繋がっているか。筋肉には起始と停止があり、例えば大胸筋は鎖骨の一部、胸骨、腹筋の一部から上腕骨の外側に繋がっています。だから、胸を固めることで腕が動けなくなるんですね。人間の筋骨格の成り立ちを理解することは、なぜ部分的に攻めても技が掛からないのか、何処を押さえなければいけないのかのヒントになります。

「合掌突落」
●技の研究をする
技が掛かった、掛からないということではなくて、こういう動きや形があるから掛かるのだろうということをお互いに深めてゆく。それが研究するということです。合掌突落の場合は、腕の角度や相手との距離感、掛手の位置など、組む相手によっても違います。こうすればこの技が掛けられるのではないかと思うことをやってみて修正してゆく。そうやってお互い検証していって下さい。

〈考察〉
本日の修練では、極めたい場所をそこだけ攻めても極らないのには、見えていない部分を意識したり使えていないからなのだということを改めて教えて頂きました。合掌突落をしていた際に、私はなかなか技が掛からずに悩んでいました。形だけを真似して相手を押すだけになってしまったり、頭では分かっていても身体がその形にならなかったり。今思うと枝葉しか見ていなかったと思います。本当に大切なものは実は見えていない部分にある幹や根元であり、そこを意識し、その働きを引き出すことが大切だと思いました。
また、副道院長から「技の研究をして下さい。」と言って頂きましたが、技が出来る出来ないだけを追いかけてしまうととても浅い技になり、掛かる人と掛からない人が出てきたりもします。例えば腕の上げ方だけでも真っ直ぐに上げるのと、相手の正中に寄せてから上げるのとでは、一見同じ動きでも受けた感覚が全く違います。動きの一つ一つにはなるべくしてそうなるという形や動き、意識がある。その見えない部分を実感して見つけ出してゆく為には、教えて貰うというぶら下がりの意識ではなく、相手と共に深めて研究し、試行錯誤してゆくことが技の理解への近道であり大切なことだと感じました。
目に見えていない部分にこそ、物事の本質に繋がっている何かがあるということしか今の私は分かりませんが、これからは動きや意識の目に見えない深いところまで感じて動けるようになれるよう修練してゆきたいと思います。

(井上 恵以子 記)